ブログ
BLOG

こんにちは。
世田谷区奥沢、田園調布、自由が丘エリアのパーソナルトレーニングルーム併設鍼灸マッサージ治療院THE DiME（ザ・ダイム）です。

最近、当院にもスポーツや急な動作による肉離れの患者さんが増え てきました。

「ブチッ」

「パチン」

といった瞬間的な激痛とともに、 歩行や運動が困難になるのが特徴です。

単なる筋肉痛とは違い、肉離れはその後の対応が競技復帰のスピー ドと再発リスクを大きく左右します。

そこで今回は、肉離れの基礎知識に加え、
なぜ当院では一般的な治療だけでなく「鍼と脳神経からのアプローチ」 を組み合わせることで早期回復を目指すのかをわかりやすく解説していこうと思います。


「肉離れとは？」損傷の程度と回復までの標準期間

まずは、肉離れを正しく理解しましょう。

1. 肉離れとは筋線維の「構造的な損傷」です
日本スポーツ整形外科学会（JSOA）などでは、
肉離れを「スポ ーツ動作中に筋肉が過度に伸ばされ、 筋線維や筋腱部分で損傷が起きる状態」と説明しています。

筋肉・腱・筋膜の構造そのものに傷がつく可能性があり、 単なる筋肉の張りやこむら返り（つった状態） とは根本的に異なります。


2. 肉離れが発生しやすい部位と状況
特に損傷しやすいのは、負荷がかかりやすい部位。
太ももの裏（ハムストリングス）：ダッシュ、スプリント、 切り返し

ふくらはぎ（腓腹筋）：切り返し、踏み込み、ジャンプ

太ももの前（大腿四頭筋）：キック、ジャンプ


3. 整形外科学会の標準的な回復期間（自己判断は危険）
軽症〜中等度の肉離れ（保存療法が適応されるケース）は、
まずは「RICE（安静・冷却・圧迫・挙上）」 などの保存療法で様子を見ることが一般的。

軽症：数週間〜数か月で復帰可能。

中等度以上：8〜10週（約2〜3か月）が目安となる報告もあります。

重要な注意点：画像診断で損傷の重症度をしっかり見極めないと「痛みが引いたから大丈夫」と自己判断し、早期復帰→再受傷という危険な連鎖を招く可能性があります。
JSOAなどでも、慎重な判断を強く推奨しています。


【当院の強み】「鍼 + 神経／脳機能アプローチ」が早期回復を促す理由
「早く治して、また思い切りプレーしたい」 という患者さんの願いを叶えるため、当院では筋・ 筋膜、トリガーポイントだけでなく、身体の根本的な運動制御に着目したアプローチを 行います。

1. 痛みを抑え、血流を促すトリガーポイント鍼療法の力
動物実験や臨床報告では、鍼（特に電気を流す鍼通電刺激）が、 肉離れの回復に寄与することが示されています。

局所の硬結緩和と鎮痛：痛みの原因となる硬い部分（ トリガーポイント）を狙って鍼を打つことで、局所の緊張を緩め、 痛みを軽減します。
組織修復の促進：鍼刺激が局所の血流を改善し、炎症を調節することで、筋機能回復や組織の修復を早める効果が期 待できます。

2. 再発を防ぐ鍵！「脳と脳神経」のバランスを整えるアプローチ
肉離れは、筋の損傷だけでなく「その筋肉を使っていた運動パターン」を司る神経ネットワークにも影響を及ぼしてしまいます。
これは、脳から脊髄、脊髄から筋のライン全体でバランスが崩れるということを意味します。


当院では、以下のステップで「再発しにくい安全な体」を目指します。

	目的とアプローチ
局所への鍼治療	損傷部位周辺の修復と痛みの軽減（構造へのアプローチ)
遠位部への刺激	・腕（手首・前腕）など ・運動パターンを制御するCPG（ 中枢パターン生成器）に関連する神経ネットワークにアプローチ。
動作訓練（小脳）	崩れた運動制御の再構築を促し、「再び安全に、 違和感なく動ける状態」を目指す。

「構造」「機能」「制御」のすべてを同時に整えることで、単に筋を元に戻すだけでなく、 再受傷のリスクを減らす近道だと考えているからです。


早期回復に不可欠！適切な応急処置の考え方とアイシングの新常識
肉離れの応急処置として「まずは冷やす（アイシング）」 が常識とされてきましたが、最近の研究では損傷の重さによってア イシングの効果が異なることが示されています。

アイシングは万能ではない
神戸大学の研究に基づく新知見
神戸大学の島田研究室を中心とした研究グループが、 マウスを用いた実験で、 筋損傷に対するアイシングの効果を詳細に報告しています。

損傷の重さ	神戸大学らの研究結果（マウスモデル）	おすすめの処置
重度の筋損傷	筋の壊死や大きな膜破壊を伴う損傷に対し、 アイシングを行うと筋再生が遅れることが示された。	出血や広範な組織壊死を伴う重症の肉離れでは、 単純に長時間冷やすことが逆効果になる可能性があるため、 慎重な判断が必要です。
比較的軽度の損傷	日常でよく起きるタイプの軽度損傷に対しては、適切なアイシングが再生を促進する可能性も示唆されている。	損傷の程度やアイシングの頻度・時間を見極め、状況に応じた対応が重要です。

このように、最新の研究では「すべての肉離れで、 まず長時間アイシング」という画一的な対応は適切ではない可能性が示唆されています。

応急処置の判断が難しい場合や激しい痛みがある場合は、
まずは医療機関（整形外科）を受診し、 適切な診断を受けることを強くお勧めします。

その上で「早く治したい」「質の高い回復をしたい」 という方は、
鍼やマッサージその他多角的なアプローチを行っているところを受診されることをおすすめします。


早期回復の実例：受傷翌日からケアを開始した2つのケース
実際に、当院に来られた肉離れ患者さんの症例をご紹介します。

症例	受傷部位・重症度	当院での回復までの経緯
① 50代男性 (サッカー)	ふくらはぎ上部。歩行はできるが引きずる。	受傷翌日から鍼治療とフロッシング、運動制御に関する神経系へアプローチを実施。1週間後にフッ トサル復帰し、ほぼ問題なくプレー。
② ４０代女性 (スカッシュ)	ふくらはぎ中央。歩行困難。階段昇降ともに難しい	受傷の翌日から鍼治療（局所・神経制御部位）と動作訓練（小脳）を実施。3日後にはウォーキングが問題なくできるまで回復。翌週来院時には階段の下りだけできないところまで回復。

これらの実例は
「ただ安静や冷却だけではなく、 鍼と運動制御に関係する部位へのアプローチを加えることで、 早期かつ安全なスポーツ復帰が可能になりうる」 という当院のアプローチの有効性を示しています。


「肉離れでお悩みなら」ご相談ください！
肉離れは、損傷の程度を正しく評価し、 段階的に適切なアプローチを行うことが、再発を防ぎ、 競技復帰を早める鍵となります。

当院では、「鍼による局所への働きかけ」と「脳・ 脳神経による運動制御の再構築」を組み合わせた独自の治療安全で確実な回復をサポートします。

肉離れの痛み、違和感にお悩みの方
できるだけ早く、再発のリスクを抑えて復帰したい方
何度も肉離れをしてしまう方
ぜひ一度、当院にご相談ください。